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2005年11月18日 (金)

廬山寺

019rozanji京都御所に程近い廬山寺は、紫式部の邸があった土地とされています。
ここは、紫式部の曽祖父であり歌人として有名な藤原兼輔(通称:堤中納言)の邸・堤第があった場所です。
その邸が彼女の父・為時に伝領されたとの角田文衞氏の考証に基づき、紫式部はここで人生の大部分を過ごし、『源氏物語』も正にこの地で執筆されたと推測されています。

1965年に、角田氏の顕彰活動によって境内に紫式部邸顕彰碑が立てられ、それを記念した「源氏の庭」も造られました。
「源氏の庭」は、平安時代の貴族邸宅の庭の佇まいを考証・復元した作庭で、白砂と苔のしっとりとした風情に加え、夏は桔梗、秋は紅葉が訪問者の目を楽しませてくれます。
(下の写真は2003年7月に撮影した庭の様子です。左手奥の大きな石が紫式部邸顕彰碑)

この場所は、『源氏物語』の中にも登場します。
光源氏が空蝉と出逢った紀伊守邸は、
中川のわたりなる家なむ、このころ水せき入れて、涼しき蔭にはべる」(帚木巻)
と記されています。
この「中川」は東京極大路(現在の寺町通)に沿って流れていた京極川の二条以北の呼び名で、この辺りは正しく「中川のわたり」なのです。
想像を逞しくすれば、あるいは紫式部が自らの住まいをモデルに紀伊守邸を描いたのではないか?とも思えてきます。
また、源氏が二条院から花散里の邸を訪ねる道筋で「中川のほどおはし過ぐるに」(花散里巻)とあるところから、彼女が姉・麗景殿女御と共にひっそりと暮らしていたのもこの辺りと推定されます。

『源氏物語』の中と外、両方一遍に味わえるゆかりの地です。

020rozanji_2【Data】
住所:京都市上京区寺町広小路上ル
交通:市バス「府立医大病院前」下車徒歩3分
拝観:受付時間9:00~16:00 拝観料400円
tel.:075-231-0355

【参考文献】
廬山寺準門跡『紫式部邸宅遺跡』 ※拝観者用パンフレット
平安京探偵団「平安京を歩こう」内 紫式部に会いたい2
源氏の部屋「雅な世界にチャレンジ!」内 中川のわたり
阿部秋生 [ほか] 校注・訳『源氏物語 1』(新編日本古典文学全集第20巻)小学館 1994年

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{/new_color/} ●『花橘亭〜なぎの旅行記〜』→「平安時代好きの京都旅行記」→“秋の京都”に、紫式部の邸宅址といわれる「廬山寺(ろざんじ)」をUPしました。 境内には、紫式部と紫式部の娘・大弐三位(だいにのさんみ)の歌碑があり、お庭の「源氏の庭」はとても素敵です。 どうぞご覧下さいませ。{/3hearts/} {/fuki_oshirase/} ●『花橘亭〜なぎの旅行記〜』トップページ画像を十二単から細長へ変更しました�... [続きを読む]

受信: 2005年11月19日 (土) 19時34分

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